かぶせ物（補綴）
歯を大きく削った場合や根管治療後などには、歯の機能や形を回復するために「かぶせ物（補綴物）」を装着します。 かぶせ物には、保険適用の金属やプラスチックの素材のほか、見た目や耐久性に優れたセラミックなどの自由診療素材もあります。 それぞれの素材によって、見た目の自然さ・強度・費用が異なるため、治療前にしっかりとご説明し、相談しながら選択していただきます 。
かぶせ物とは？
かぶせ物（補綴物）とは、むし歯や外傷などで大きく削った歯や、根管治療を行った歯に装着する人工の歯のことです。 歯の形や機能を補うことで、噛む力を回復し、見た目の自然さも整える役割があります。 素材には、金属・レジン（プラスチック）・セラミックなどがあり、それぞれの特性によって耐久性や見た目、費用が異なります。治療前に特徴を丁寧に説明し、患者さんと相談しながら適切なものを選んでいきます 。
見た目と噛みやすさへの配慮
かぶせ物治療では、噛み合わせや歯列全体のバランスを考慮して装着します。噛む力が偏ると歯や顎に負担がかかるため、治療中に微調整を繰り返します。また、色味や形状を自然な歯に合わせることで、口元の美しさも損なわず、見た目と機能の両立を実現します。
当院で扱う主な素材
当院では、金属、セラミック、ジルコニアなど幅広い素材を取り扱っています。奥歯の耐久性が必要な場合は金属やジルコニア、前歯の審美性を重視する場合はセラミックやジルコニアを使用します。素材ごとの特徴や費用感も丁寧に説明し、患者さんに納得して選んでいただけるよう配慮しています。
セラミック（オールセラミック／ジルコニア）
- 天然歯に近い自然な見た目と透明感
- 変色しにくく美しさが長続き
- 表面が滑らかで汚れが付きにくく衛生的
- 金属アレルギーの心配なし
- 高精度な適合でむし歯再発リスクが低い
- 自費診療のため費用が高い
| 費用 | 55,000円～121,000円（税込） |
|---|---|
| 治療期間 | 約2～ 4週間 |
| 回数 | 2～3回 |
金属（金属パラジウム合金等）
- 強度が高く丈夫
- 種類によっては保険対応で費用が抑えられる
- 銀色が目立つため審美性に劣る
- 金属アレルギーのリスク
- 長期使用で歯ぐきが黒ずむことがある
| 費用 | 保険点数に準ずる |
|---|---|
| 治療期間 | 約2～3週間 |
| 回数 | 2回 |
プラスチック（硬質レジン冠／CAD／CAM冠）
- 保険適用で安価
- 調整が容易
- 経年で変色・摩耗しやすい
- 強度が低く割れやすい
- 吸水性があり汚れが付きやすい
- 二次的なむし歯・歯肉炎になりやすい
| 費用 | 保険点数に準ずる |
|---|---|
| 治療期間 | 約2～3週間 |
| 回数 | 2回 |
治療の流れとメンテナンス
治療は、歯の形を整える準備から型取り、試適、最終装着まで、段階を踏んで進めます。装着後は噛み合わせの確認や違和感の調整を行い、必要に応じて定期的なチェックやクリーニングをご案内しています。これにより、歯の健康や口元の美しさをできる限り保てるよう努めています。
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1.治療準備と型取り
歯を削って形を整え、かぶせ物を装着できる状態にします。その後、精密な型取りを行い、技工所でかぶせ物を製作します。
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2.試適と最終装着
でき上がったかぶせ物を仮合わせし、色や形、噛み合わせを確認します。問題がなければ、歯にしっかりと装着します。
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3.噛み合わせ調整とメンテナンス
装着後は噛み合わせの微調整を行い、違和感がないか確認します。その後も定期的なチェックやクリーニングをご案内し、長持ちさせるためのサポートを行います。